モデルとボーン変形の関係付けを行う。今回はサンプルデータに入っている”leg”がボーン変形を行うオブジェクトになる。
モデルへのウェイト設定
Viewポート上でTABキーを押して、Character/Capture Geometoryを選択する。Viewポートの名前がCapture Geometoryに変更されて、Capture Geometoryモードに切り替わる。
ボーンと関係付けするオブジェクト(今回の場合は”leg”)を選択する。サンプルの.hipの設定ではViewで選択できないように設定してあるので、ネットワークViewで”leg”を選択しよう。 右マウスクリックで決定する。
次に選択したモデルと関係付け するボーンを選択する。この場合、ボーンの階層の一番上位の親となっているボーンを選択する。(今回の場合は”chain_bone4″)選択したら、右マウスボタンクリックで決定する。
モデルの各ポイントが影響を受けているボーンの色で表示される。Escキーを押してCapture Geometoryモードを抜けると表示は元に戻る。ボーンと関係付けがされていない部分は白い表示になる。これらを次項のキャプチャーリージョンの設定で調整していこう。
キャプチャーリージョンの設定
ボーンを動かすとモデルが変形するためにキャプチャーリージョンの設定を行う。キャプチャーリージョンとはボーンを中心に設定される円筒形のボーンの影響範囲の設定で、この影響範囲に入っているモデルのポイントがボーンの動きに対応して移動するように設定されます。複数のボーンが影響し合うような設定も可能。
キャプチャリージョンの調整
Viewポート上でTABキーを押して、Character/Edit Capture Regionsを選択する。Viewポートの名前がEdit Capture Regionsに変更されて、Edit Capture Regionsモードに切り替わる。リージョンを編集するボーンを左マウスボタンで選択すると、ボーンは強調されて表示される。
右マウスボタンクリックで決定すると、ボーンのリージョンが表示される。各ハンドルをドラッグしてキャプチャーリージョンのサイズを調整する。
続けて他のボーンのキャプチャーリージョンを編集する場合は”Q”キーを押して、ボーンを選択し直す。モデルがにボーンの色が付くようにリージョンを調整する。ボーンの色が付いていない部分はリージョンの影響を受けていないため、ボーン変形されない。
まず、右足のみ全てのボーンのキャプチャーリージョンを調整しよう。次項ではこの設定をパラメータ・ウィンドウで左足にコピーする。
パラメータ・ウィンドウでの調整
リージョンの設定は数値入力も可能。Edit Capture Regions モードでパラメータウィンドウの”Capture”タブをクリックしする。”Display Capture Geometory”をチェックすると、キャプチャリージョンのパラメータが編集可能になる。このパラメータを使用して、左足(mirror_bone1)のリージョンを設定しよう。
Edit Capture Regionsモードでchain_bone1を選択する。パラメータウィンドウの”Capture”タブをクリックする。パラメータのタイトル上で右マウスボタンをクリックすると、ポップアップメニューが表示される。”Copy Parameter”を選択、パラメータの値がコピーされる。
Viewポートで”Q”キーを押す。コピー先(mirror_bone1)を選択する。先ほどコピーしたパラメータと同じタイトル上で右マウスボタンをクリックしてポップアップメニューを表示する。”Paste Copied Values”を選択、コピーしたパラメータ値がペーストされる。
Captureタブの全パラメータをこの手順で左足にコピーする。もちろん直接数値を入力することも可能。
左足のボーン、コントロール用のNULLを削除して、”ボーンのミラーコピー”の項目を参照して、ミラーコピーを行う方法もありますが、リージョンの調整は最後まで行う場合が多く、部分的なコピーなら、パラメータウィンドウを使用する方が効率が良いだろう。
ボーン変形の確認
ボーン変形の状態を確認しよう。ここで一度シーンをセーブしておくことをおすすめする。
Transformモードに切り替える。足のIkハンドル(chain_goalまたはmirror_goal1)を選択して、右マウスクリックで決定する。 エフェクターを動かして、足のボーン変形の具合を確認しよう。
これで、基本的なボーンセットアップは完了した。キャプチャーリージョンでは設定できないようなポイント毎の複雑なウェイト調整は、Edit Capture WeightsモードやPaint Capture Weightsモード等を使用してさらに調整を行う。
補足:
設定したボーンのパラメータは、”0″フレームに保存される。Ikの設定はCHOPネットワークのKIN_Chopsに保存される。
モデルのボーン変形の設定はSOPネットワークのCapture SOPとDeform SOPに保存される。