シーグラ日記`98 -7.23-

機器展2日目です。午前中はキャラクターアニメーションの教育についてのパネルを受講しました。何人かのパネリストを招待して、ディスカッションする形式なのですが、昨年から日本語同時通訳をレシーバーで聞けるようになっています。内容的には「ツールの使い方に終始するのではなくてアニメーションの本来の基礎的な学習をもっと行うべきで、学生がプレゼンテーションするための作品はもっとそういった基礎的な部分をしっかり作って、余り飾り立てなくても良いよね・・・」といった感じの流れでディスカッションは終始行われていました。こちらの教育現場はいろいろな試行錯誤が行われているので、聞いていておもしろかったです。

各ブースではいろいろな使用事例を行っており、これだけを見ているだけでも結構時間が掛かります。SGIのブースで見かけたLEGOを使ったバーチャルセットは個人的に興味のある物でした。本物のLEGOで組み立てたお城に対して、カメラ付きのLEGOの飛行機でアングルやポジションをきめて、SGIで構築した全く同じ形のCGのLEGOの中でイメージを作り上げていくという、究極のごっこ遊びです。イメージはもちろんリアルタイムで生成されて、CGの方ではキャラクタや旗が動いていたり、空には鳥が飛んでいたりと演出が加えられています。これ、欲しいです。(笑)

 

Alias|Wavefrontのブース。Bingo一色でした。メインブースではメイキングの紹介がありました。ストアで売られていた、BingoTシャツが格好良かったです。

今年は布がはやりなのでしょうか・・・論文集の表紙といい、MAYAの新機能といい、StudioMAX2でも布のシミュレーション機能が紹介されていました。MAYA-Clothは設定を行って、シミュレーションした後でも布の堅さなどの調節が出来るのは試行錯誤しやすくて良いと思いました。Tシャツのような筒状の物の設定も前後の面を指定するだけで簡単に出来ていました。同時にMAYA-Liveのデモも行われていて、マーカーの追尾やその場でマスクを生成するなど、実写との合成プロセスなど細かな設定を踏んだ機能説明が行われていました。アーティサン等の機能拡張を次々とリリースしてくるMAYAの今後の展開は楽しみです。

 

SOFTIMAGEのブースではゴジラのメイキングの紹介を行っていました。映画の内容は賛否両論といった感じだそうですが、(まだ見ていない)メイキングはなかなかおもしろい内容でした。おなじみのスケルトンにコンストレイントという組み合わせを駆使して、ゴジラ・デジタルパペットを構築しており、足の動きなどは1カ所コンストレイントを制御するだけで、映画のような足の動きになるように設定してありました。指などの握り、開きなども同様な設定をしており、どのような構造をしているのか、興味のあるデモでした。

 

毎回、いろいろな変わり種デバイスが出て、楽しませてくれる機器展ですが、今回はこんなのが出ていました。レーザーを使ったスキャナーなのですが、頭に着けているヘッドバンドと手に持っているセンサー(?)がキャリブレーションを補正しているようです。デモのモデルになっているのは機器展のお客さん。その場でスキャニングして、広告ラベルの付いたフロッピーにダウンしてもらっていました。

こちらは組立式モンキーでおなじみのパペットワークスの全身モーションキャプチャーバージョン??ひねりの部分のキャプチャーがちょっと怪しげでしたが、まさか、全身に装着するようにしてしまうとは・・・モーションキャプチャーネタでは、赤外線カメラを使ったモーションアナライシスの新しいシステムで、やはり赤外線カメラを使った物なのですが、リアルタイムに取り込んだ動きの確認が可能でした。SOFTIMAGEへのデータコンバートが可能だそうです。カメラ部分は既存の物を仕えるようでが、PCベースのシステムになっていました。

PCベースで動くモデリングツールですが、なかなか経過に動いています。右端に円弧状に配置されているのがツールアイコンで、マウスで左右にドラッグする事でレイヤーを切り替えていました。スケール、ローテーションのピボットが任意に変えられるインターフェースがどこかのオリジナルツールそっくりでした。(^^:

エバンスのブースです。今回はFireGLがもらえる?抽選会を行っていました。抽選会になると一気に人だかりができたのは、笑えました。同様な企画を行っているブースがいくつかあり、抽選の時間が繋がっているときなどは、民族大移動を見ているようです。

横尾PC博士から託された宿題。3DlabのParmedia3ですが、実物は有りませんでした。カタログはちゃんとGETしましたので・・・SOFTIMAGE、Houdini等のCGツールの動作に関しては、「?」でした。ブースの人もよく分からないということだそうです。代わりになぜかDynamicPictureのOXYGEN RPMがあって、こっちならSOFTIMAGEが動くよと説明されてしまいました。でもなぜここにあるの?・・・理由は右下の写真の通りです。Dyamic Pictureのブースにはこの看板だけが立てられていました。合併したみたいですね。(^^:その他の宿題のOPEN GLのオーバーレイに対応するかとか、ハードウェアテクスチャメモリは搭載するかとかいったことは、カタログ以外のことはまだ秘密だそうです。(^^: