今日はweb3D関係のカンファレンスを見ています。日本だとこの手の情報がなかなか見つけ出すのが難しいので、SIGGRAPHは情報収集には良い機会になっています。 最初のカンファレンスは、”Creating Inteructive 3Dweb Content Using AXEL” というタイトルでクリエーターがプログラミングを行わずにweb3Dコンテンツを製作する手法を紹介していました。まぁ、半分コンテンツ製作ソフトのデモンストレーション見たいな内容でしたが、「結構いろんなソフトがあるんだなぁ」と思いました。特にタイトルになっているAXELは FLASHのようなビヘイビアを設定するような感覚でオーディオやアニメーションコントロールすることが出来る、良く出来たコンテンツ製作ソフトウェアでした。プレーヤーはやはり、存在するのは仕方ないのでしょうねぇ・・・・このあたりがやっぱり過渡期なんだなぁと思わされます。 次に受けたのが”A Case Study In wed3D Filmmaking” というタイトルでwed3Dの技術を使ってインタラクティブなフィルム作品の作成を行った具体例の紹介でした。基本的なストーリーがあって、その中にインタラクティブ性が取りこまれた作品でした。RPGよりは、ゲーム性が無くて映像が中心といった感じで、昔のHYPER CARD のスタックを思い出しました。
DEEP PAINTのRight Hemisphereですが、DEEP EXPLORATIONというwebのコンテンツ製作ツールを発表していました。 web3Dデータやブラウザ上でズームが可能な2Dデータなど出せる形態がさまざまでした。デモCDをいただいたので、早速試してみようと思います。
PIXOLOGICのZBlash。一昨年デモを見て、面白いツールがあるんだなぁと思ってみていたのですが、今回のブースでデモを行っていたバージョンでは、さらに不思議なものになっていました。大雑把にいうと、ペイント感覚で粘土をいじるようなツールで3Dデータが作成出来るのですが、今回見たバージョンでは一度描いたデータがFKボーンのように動いてポージングガ変えられるような機能が追加され、3Dキャラクタも作れてしまうというようなものになっていました。
SGIのブースです。だんだん大きなハードしか作らなくなっているような・・・・・凹面の大型スクリーンでの3Dのデモは本当に酔います。以前にSGI社に見学に行ったときもこれをスクリーンの真中で体験しましたが、誰でも3D酔いを体験できます。(笑)
SUNのブースではSOLALISでHoudiniのデモが行われていました。初めてSOLALISで動いているのを見ましたが、グラフィックの最適化はまだまだのようです。一昨年の SIGGRAPHで見たLinix版Houdiniのような感じでした。逆に遅く感じていたLinux版は随分と早くなってきました。左側にちょっと見えるのがSunの新しいマシンなのですが、デザインがなんとなくSGIなところが笑えました。
ViewPoint、ブースでNewMINIをデジタイズしていました。もしかして、全部こんな風に取りこみを行っているのでしょうか??
kaydara社のFILM BOXはMotion Builderという名前に変わって、バージョンアップです。メニュー関係がすべてフローティングになりました。コア部分の大きな変更は無いようです。新しい機能としては無償のFBXプレーヤーがリリースされて、FILM BOXが無くても、プレーヤーで見ることが出来るようになりました。キーボードアサインも対応しており、 QuitckTimeプレーヤーへの組み込み方式で再生が可能になっています。
EyeMaticのフェイシャルキャプチャーツールです。形状認識の技術が応用されているとか・・・特別なカメラが必要なく、デモでは普通のビデオカメラが使用されていました。お手軽なセットアップの割には追従性はとても良いです。
MAYAは4.5の発表がありました。目玉の流体計算はすごいです。パラメータの数もすごいです。(笑)いろいろ出来そうなのですが、何につかうのか??と聞かれると考えてしまいます。(笑)
午後のカンファレンスは”making of Raign of Fire”を受講しました。この映画に関して、私はまったく情報が無かったので、シーンを見て、どのような世界観なのか、ちょっと分かりにくかったです。(^^: カンファレンスの内容は、ドラゴンのスキンテクスチャーのテクニック、羽の部分のフィジカル・セカンダリ、煙、火花等の流体計算を取りいれたエフェクトの3つに分かれていました。スキンテクスチャーは爬虫類特有の凹凸のある表皮が、動いたときに伸びるのはおかしい!というディティールの部分をサーフェースの変化に合わせて、凹凸の隙間が伸びるようにアニメーションを加えたテクスチャーを生成することで、テクスチャーの伸びを無くしたという事例でした。羽のフィジカル・セカンダリは、ドラゴンの薄皮の羽の挙動をどのようにやわらかさを表現するか、という課題に対して、ソフトボディやダイナミックスを利用したセカンダリアニメーションを構築していました。キャラクタのリグがMAYAで構築されていたのですが、とんでもないノードの数でした。(笑) 流体計算を取りいれたパーティクルエフェクトは Houdiniとの併用で作成されていました。この事例はHoudiniユーザーミーティングでも紹介されていましたが、砂埃などの併用の例も紹介されていたり、また炎のエフェクトの紹介もあって、内容的にはこちらのほうが少し充実していました。流体計算は実際の現場では、リアリティを追求する手段として使われていますが、煙など自然的な現象なので、注意してみていないと、分かりにくいです。(笑)このカンファレンスで紹介されたビデオでも、コンポジット前の映像が無いと、どこまでがCGなのか、分からないです。作られた映像はもちろん迫力あるすばらしい映像なのですが、普通に作られているような錯覚になりますね。