TouchDesingnerを起動すると、デフォルトで設定されるカメラの仕組みを見てみよう。
起動した状態で、すでにスライダーやボタンなどが設定されているので、カメラの機能として十分なら、そのまま使用しても良いだろう。また、必要のないカメラのコントロールをOFFにしたり、デフォルトでサポートしていないカメラのコントロールを追加するためのベースとしても、活用することが出来るので、基本的な仕組みは覚えておいて損はないだろう。
●デフォルトで作成されるカメラのコントロール
デフォルトで作成されるカメラには以下の7つのコントロールが組みこめれている。
look X カメラ注視点のXポジション
look Y カメラ注視点のYポジション
look Z カメラ注視点のZポジション
cam zoom カメラのズーム
cam rotate X 注視点を中心にカメラをX回転
cam rotate Y 注視点を中心にカメラをY回転
cam dolly カメラの奥行き方向の移動
●オブジェクト構成
カメラコントロールは3つのオブジェクトで構成されている。
camtarget
look X Y Z 3つのスライダによりポジションが変更される。
カメラの注視点になる。
cambase
カメラオブジェクトの親オブジェクト。
スライダはカメラではなく、このオブジェクトをコントロールしている。
camdolly スライダによって、Zポジションが変更される。
camrotate X Yスライダによって、rotationが変更される。
このオブジェクトはTranform OrderがScale Trans Rotに設定されているため、原点を中心としてRotationが加えられる。(サンプルファイル参照)また、Look Atパラメータにcamtargetが設定されているため、常にcamtargetを向くように設定される。Look At は本来、Rotationパラメータをコントロールするため、camrotate スライダによるRotationパラメータへのコントロールは影響しないが、Transform Orderが変更されていることにより、原点をPivotとしたRotationがコントロールされるようになっている。
camout
カメラオブジェクト。スライダによるコントロールは画角のみ。
camzoom スライダによって、View/ForcalLength(画角)が変更される。
●CHOPネットワーク
camtergetのポジション(look X Y Z)、camoutの画角(camzoom)のコントロールはスライダからの値を直接パラメータにExportしている。
cambaseのZポジション(camdolly)は移動を滑らかにするために、Filter CHOPでフィルタリングを行った後にパラメータにExportしている。
camrotate X Yスライダは他のスライダと異なり、スライダの増減で回転のスピードが変化する。スライダで設定された数値はSpeed CHOPのSourceに入力される。Speed CHOPは1秒(60F)でスライダの数値が積算されるように毎フレーム数値(スライダの数値/60)を積算する。スライダの数値が変更されると、リアルタイムで積算される数値が変化する。