Houdini Ver7.0新機能 アニメーション偏

すこし間隔があいてしまったが、Houdini Ver7.0の新機能紹介アニメーション編。英文ドキュメントをよみつつ、どういう機能なのか試しているので、進みは奏しても遅くなってしまうのはご勘弁を。(笑)アニメーション機能では、グラフエディタ周りが色々機能強化されている。沢山のパラメータから素早く編集したいチャンネルを呼び足すことが出来るサポート機能が盛りだくさんだ。

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パラメータのオートスコープ
オブジェクトを選択するチャンネルリストに選択したオブジェクトのパラメータがリストアップされる。いまのところ、オブジェクトレベルのみに対応しているようだ。SOPレベルなどにも対応して欲しい便利な機能だ。

チャネルグループのネスト化
複数の細かなチャンネルグループを作って、ネスト化することが出来るようになった。例えば指一本一本のコントロールチャンネルに対して別々にグループを作成して、それらを全て一度に選択することが出来るチャンネルにネストすると、指一本一本のコントロールチャンネルにアクセスできると同時に、親のネストを選択すると、全ての指のコントロールチャンネルを1クリックで呼び出すことが出来る。
グループの作成はグループリスト中でCtrl+右クリックでポップアップメニューを表示して、Add Groupでグループが作成される。グループ作成時に既存のグループが選択状態の場合、ネスト化されてグループが作成される。
グループを作成した後でネストの編集も可能だ。グループ名を階層化したいグループ名にドラッグ&ドロップするとネストの設定が出来る。ネストを解除したい場合は何も無い場所にドラッグ&ドロップする。ドラッグ&ドロップ後にポップアップメニューで様々な操作が出来るようになっている。グループをドラッグ&ドロップ先にマージしたり、グループを複製してネスト化するなど、細かな操作が可能だ。

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グループ単位でのキーフレームの設定
グループリストの鍵アイコンをクリックすると、グループ化されているパラメータに一度にキーフレームを追加することが出来る。

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ピン機能
グループ、チャンネルはピン機能で選択・非選択に関係なく常にチャンネルリストに表示させておくことが出来る。
1.ピンを設定したいグループを選択して、チャンネルリストでCtrl+右クリックでポップアップメニューを表示する。
2.Pin Allを選択すると、グループリストのグループ名横のアイコンがピンの形になる。
3.ピンを解除したい場合は解除したいグループを選択して、同様にポップアップメニューでUnpin Allを選択すると解除される。

特定のチャンネルに対してグループとは関係なしにピンを設定することが出来る。
1.チャンネルリスト中でCtrl+右クリックでポップアップメニューを表示する。
2.Selection Modeを選択する。
3.ピンを設定したいチャンネルを選択状態にする。
4.Ctrl+右クリックでポップアップメニューを表示する。
5.Pin Selectedを選択する。

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チャンネルリストにパラメータ枠が追加
チャンネルリスト横にパラメータ枠が追加された。チャンネルをディスプレイ状態や選択状態にしなくても数値編集ができるようになったのはとても便利だ。キーフレーム等各種設定もパラメータ枠を右クリックしてポップアップメニューからできるようになっている。

Modify Channels tool
チャンネルリストのチャンネル名を左マウスボタンでViewポートにドラッグ&ドロップすると、Viewポート上にバーチャルスライダを設定することが出来る。頻繁に調整するものはViewポートに設定すると、チャンネルエディタを表示しなくても、値の調整を行うことが出来る。数値の変更はJキーを押しながらマウスでスライダをドラッグする。表示・非表示や最大値・最小値などの設定はJキーを押しながら右クリックでポップアップメニューから行うことが出来る。

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プレイバーでドープシート編集が可能に
グラフエディタでチャネルがスコープされている状態では、プレイバーにドープシートが表示される。フレームレンジスライダもドープシートと同等の機能がサポートされているので、ドープシートを開かないで、プレイバー上でドープシート編集ができる。他にオーディオ波形も表示できるようになった。このあたりはMAYAっぽい使い方が可能だ。

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Flipbook Blocking
キーフレーム情報を持ったブロック化されたイメージがサポートされた。このイメージにはキーフレーム情報が埋め込まれており、Mplay上でレンダリングすることなくタイミングの変更が可能になっている。さらにここで調整されたタイミングをシーンに取り込んで、アニメーションに反映することが出来る。基本的にイメージをフリップさせているだけなのだが、こうしたシーンファイルとの連携が取れるのはありがたい。

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グラフエディタの機能強化
Shift+Nでグラフエディタ中のチャンネルネームを非表示にしたり、キーバリューとスロープ情報を一度にコピーできるなど、グラフエディタがよりカスタマイズできるように機能が追加されている