ジーディーシー日記 -2日目-

070304 GDC2007

GDC1日目。レンタカーでコンベンションセンターに向かう。コンベンションセンターはサンフランシスコのダウンタウン、ユニオンスクエアからも近い場所にある。数ブロック離れた所にAppleStorもあったりする。道路を隔てて3箇所に別れており、規模はかなり大きい。機器展も行われるメインの会場はWEST Hall。駐車場が隣にあってレンタカー利用でも便利だ。

070304 GDC2007

レジストレーションとパスの受け取りは事前に行われているので、BADGE HOLDER STATIONでバッチホルダーとファイナルプログラムと諸々の資料を受け取るのみ。この点は楽なのだが、逆に言うと日本出発の時にパスを忘れると大変なことになる。当日でも、会場に設置されているPCを使用して申し込みは出来る。初日で朝早かったこともあってか、当日受付のブースは空いていた。まずはファイナルプログラムで目当てのセッションの最終確認。会場で簡単な朝食を配布しているので、コーヒーを飲みながら、当日の予定を確認するということが出来る。

070304 GDC2007

1日目2日目はTutrialsという、SIGGRAPHでいうところのコースに当たるセッションが開催される。このセッション、1セッションにつき朝から夕方までFulldayで行われるのはSIGGRAPHと同じ。に事前申し込みで2日分のセッションを予約するのだが、席に余裕があれば、受けるセッションを変更することが可能だった。ただし、事前申し込みで満席になったセッションはパスにセッションの記載がない人は受けられない。

Autodesk Maya: Character Creation Workflow for Next-Generation Games
Maya と題名に入っていたが、内容はとても基本的な考え方から説明を行っているので、他ツールでも応用できる内容だった。モデリングからノーマルマップ、 UV編集、アニメーション、RIGセットアップとキャラクタ関連を1日使って細かく解説が行われた。

・モデリング
フェイスモデル作成の解説がされた。キャラクタモデルでは、きれいに変形するメッシュ形状を如何に作成するかということがポイントとなる。なるべく、UVが連続性を保つように、かつ顔の筋肉の流れに沿うようにモデリングするよう留意するようにと述べられた。鼻腔や鼻周り、耳の周辺といったポイントになる部分のメッシュの取り方をUVがきちんと連続していることを見せながら、メッシュの切り方の考え方が説明された。こうしたポイントを抑えてモデリングを行うことで、後述するUV編集やRIGセットアップが格段にやりやすくなるとの事。

・UV編集
均一な面積を保つように調整するのがポイント。モデルの展開に関しては、UVを考慮しながら、意図的に切り目をつけるほうが良い結果が得られると述べていた。UVを意識してモデリングしていれば、MAYAのUV編集機能を活用して、きれいなUVデータを作ることが簡単に出来る。考え方や紹介しているテクニックに特別な事は無く、ごく一般的な無いようであったが、モデルの分割をきちんと計画的に行い、モデリングすることで、効率よくデータを作成できるというお手本を見せてもらったと思った。

・RIGセットアップ
RIGセットアップに関しては、今までのRIGセットアップはジョイントや関連するロケーターを如何にアニメーションを付けやすくするかという点を考慮して構築されていたのに対して、次世代では、以前とは比べ物にならないほどコントロール要素が多くなり、これらの挙動をExpressionなどで設定し、さらにアニメーターがコントロールしやすいような、例えば、口とか目といったレベルで一括コントロールできるよう、仕組みを2重に構築する必要がある。「如何に多くのコントロールをシンプルに操作できるように環境を構築するか」という課題に関して、シンプルな例題を数多く提示して解説が行われた。単なる完成した環境をデモンストレーションするのではなく、シンプルなプリミティブを使っての原理の解説から始まり、目、口など部分的なデモンストレーションと解説が行われて、非常に勉強になった。(このRIGセットアップと前述のモデルの分割方法が関連付けられて説明されている。)他のセッションと比較すると今ひとつ賑やかさが無いような印象だったが、 RIGを構築するアーティスト系の人には内容が充実したセッションだったと思う。