シーグラ日記 2009 8月6日

今回はビールばっかり飲んでいるのか?食事がビールってこと?という突っ込みをいただいたので昼食のメニューを。(でも食べ物日記ではないんですが。。。)コンベンションセンターの隣にショッピングモールがあり、その中のフードコートで食事をします。コンベンションセンター内にもハンバーガーやガンボの売店があります。10年前の前回はコンベンションセンター内で食事をするのが、とても混雑していて時間がかかってしまうので、フードコートを利用していたのですが、今回は余裕でコンベンションセンター内で食事ができます。それだけ来場者が少ないという事ですね。種類はフードコートの方が多いので、コンベンションセンター内の売店に飽きたら、フードコートを利用するといった感じです。今日はニューオリンズらしくジャンバラヤ。付け合わせがジャガイモとパンっていうのが、どれが主食なのか分からなくなってます。


●Character Animation I
今年もキャラクターアニメーションに関する論文は2コマに分けられてのプレゼンテーションになっています。

・Dextrous Manipulation From a Grasping Pose
オブジェクトとコンタクトのある手の動きを手のポーズと手とコンタクトするオブジェクトの動きから推測して手の動きを生成するという内容でした。オブジェクトの動きに加えてオブジェクトに外力的な要素(重さとか、抵抗とか、動きにくさなど)を加える事で固いキャップを指に力を入れて開けるときのようなアニメーションも再現されていました。

・Optimal Gait and Form for Animal Locomotion
動物の足の関節構造を基に、全身のアニメーションを生成するという内容です。動物の関節は普段考えている以上にバリエーションに富んでいて、架空の生物をデザインする上でも、実在する動物の関節や筋肉の構造を参考にするという事は映像業界ではスタンダードなアプローチになっています。SPOREのキャラクターメイキングシステムでも、キャラクタの関節構造に合わせてアニメーションを調整する機能は含まれていますが、意図的なアニメーション調整をすることが出来ません。このあたりがパラメータの調整でアニメーションが調整できると、色々面白いことが出来そうです。アニメーション作成よりはユーザージェネレートコンテンツの分野で活用する用途が色々ありそうです。

・Performance-Based Control Interface Detail-Preserving Continuum
モーションキャプチャをデバイスに身振りから運ていやクライミング、泳ぎのアニメーションを生成するという内容です。つい最近PS3やXxox360向けのカメラ入力のデバイスが発表されましたが、こういったデバイスと連携すると、自由度の高いキャラクターコントロールや、よりフィジカルなゲーム体験が可能になるのではないかと思いました。発表の中では、四肢と腰、頭の位置だけでの動作生成もありましたが、モーションキャプチャスタジオの運営に関わっている立場から見て、思った以上にそれらしい動きが生成されていると感じました。研究のモチベーションはゲーム等のユーザーインターフェースへの応用のよですが、モーションキャプチャを取り入れた、アニメーション制作の現場でも応用できるように思えます。実際、この発表の中でパフォーマンスされている入力動作は、モーションキャプチャでは収録できないような崖を登ったり、運ていを移動したり、泳いだりといった演技を作成するための、「その場演技」として翌週ろくされる事があります。

●Kinesthetic Movement in Games II
GAME PAPERです。全体的な傾向としては、ゲームプロダクションからの論文発表が殆どありません。これはSandBoxの頃からの傾向ですが。このあたりはゲーム業界に論文を投稿するという事がフィルム業界よりも一般化していないとか、ゲームシステム部分に関わる部分は公開が難しいなど、さまざまな要因が考えられます。

・Art of Defense: A Collaborative,Handheld Augmented-Reality Board Game
トラディショナルなボードゲームのシステムをカメラ付き携帯カメラとAR技術を組み合わせています。マーカーを認識して、仮想のゲームボードをコンストラクションするのが、面白いです。ARは色々と応用が考えられていますが、追従性という点で静的な要素の多いボードゲームとの組み合わせは適しているのではないかと感じます。

・A Framework for Exertion Interactions Over a Distance
関連性、社会性、努力と行った要素から存在にに関する分析を行いフルボディ・シャドーボクシング・ゲームの設計に応用したといった内容です。分析部分云々よりもむしろ、分析結果として導きだされた、センサーを設置した体育用マットに相手のシャドウを投影して、蹴ったり、殴ったり、時には体当たりしたりといった何でもありありのフルボディ・シャドーボクシング・ゲームがなかなか面白そうでした。体当たりしている部分で既にボクシングではないんですが、分析を重ねても、そういう不確定要素が現れるのがゲーム関連の分析らしいと思います。

●The Digital Emily Project: Photoreal Facial Modeling and Animation
イメージメトリックス社のフェイシャルキャプチャを利用したプロジェクトの事例でした。フェイシャルキャプチャの部分だけつまんで見ました。ビデオベースで特にハードの改良も行っていない、ごく普通の映像を使用して、フェイシャルキャプチャデータを作成しています。事前のフェイスデータが3Dスキャナで収録されており、その際に表情のキーとなる顔の状態を収録して、これを基にフェイシャルアニメーションを作成しているようです。ビデオベースでマーカレスなので、画像を基にテクスチャも生成されています。全て自在する人物をフルデジタルで表現するプロジェクトです。こうした技術を突き詰めて行くと、そのうち故人となった役者がデジタルアクターとして復活するんじゃないか、とも思わされます。全天周でサフェースからテクスチャHDRまで取得できるデバイスも存在しますし、あながち夢物語じゃないような気もします。

 

●“Coraline”: The Changing Face of Animatio
このセッション、すごい人気でした。こっちの人はどんだけパペットアニメーションが好きなんでしょうね。アニメータへのリスペクトっぷりもすごいものがありました。
自分は3月のGDC視察の際に3Dで見たのですが、フェイシャルアニメーションが良くできていて、CGでやっているんじゃないか、と思わされました。そんな疑問にこのセッションは答えているような内容でした。基本的にキャラクタはパペットアニメーションで表情のアニメーションはパーツを交換して表現して、パーツの継ぎ目をデジタル処理で消しています。パーツは3Dプリンタを使用して作成されています。その数顔だけで12000フェイスにもなるそうです。顔以外にもシャワーの水しぶきなどもこうした方法で造られていました。ある意味、究極のベイキングではないでしょうか。w
表情の試行錯誤をMAYA上で行い、その結果を3Dプリンタで出力することで、表情のセットを効率的に作成しています。この作品ではCG、デジタル技術はパペットアニメーションという表現を強化するためのサポート技術の役割を果たしていると言えます。セッション終了後は壇上に展示されたパペットにみ
なさんガブリ寄りでした。夜のイベントでは3Dでのフルスクリーニングも行われました。

 

夜はSIGGRAPHのレセプションに行きました。コンベンションセンターとなりのマルディグラのパレードカーのファクトリーが会場です。会場の混み具合を見ると、今年のSIGGRAPHの来場者数の少なさがひしひしと感じられます。しかし、ポジティブに考えれば、それでもSIGGRAPHに参加する熱心な人が集まった状態になっているとも考えることが出来ます。w