シーグラ日記2010 7月28日

日記の更新が遅れ気味な4日目です。全体的に小粒ですがやはりSIGGRAPHは面白い、来場者が減ったとかいう話もありますが、個々に集まる人々はモチベーションが高い人ばかり。その熱気みたいなものがひしひしと感じ取れます。全体的なSIGGRAPHの様子をPRO NEWSさんでダイジェスト記事を執筆しました。こちらも一緒に参照いあただければ。
さて、既に記事にもなっていますが、来年のSIGGRAPHはカナダのバンクーバーで開催されます。初のアメリカ以外でのSIGGRAPHです。ブースではポスターと名物のピンズを配布してました。

●Biometrics and Physical Controllers
今日からGamePaperです。昨年同様に研究者からの論文発表で構成されています。業界からの発表は描画系で少し見られるようになりました。こちらの論文発表では、そういったカテゴリに当てはまらない、ゲームデザインやゲーム的インタラクションに関する内容で構成されています。今回はフィジカルなインタフェース系、ユーザー体験に関する研究、ゲームデザインの3つにカテゴライズされています。

・Jogging Over a Distance: The Influence of Design in Parallel Exertion Games
遠隔地同士でのコミュニケーション機能をジョギングに取り入れるインタフェースです。インターフェースは音声機能と心拍計で構成されており、お互いの心拍数の関係によって、仮想的に位置関係を設定しています。例えば、心拍数の高い相手の声は前方を進んでいるかのように前から、心拍数の低い相手は後方を進んでいるかのように後から、ほぼ同じであれば真横からと行った具合に音声が聞こえ方が異なります。この遠隔地同士のジョギングの実験はオーストラリアとUK、ドイツ間で7回行われたそうです。
競技的要素が無く、どちらかというと、Neki + iPadのようなエクササイズを楽しく続けるためのサポートツールのように思えますが、競技性ではなく、コラボレーション、ソーシャル性に着眼しているという点では現在のカジュアルゲームの流れにある新しいアプローチとして見ることもできると思います。

・NeuroRehab + The “Fun” Factor
EMG(筋電図)をインタフェースとして取り入れた、リハビリテーションゲーム。発表されている方がアーティスト、デザイン系の方という点に幅広さを感じました。筋電図測定器からの信号をアルディーノといわれるオープンソースの無線通信デバイスに繋げて、PCで信号を受信します。ゲームはFlashで作成されています。簡単な風船割りゲームで、足首の上下運動でサイティング、ボタンインターフェースで矢を放つといった内容です。筋電図は個体差があるので、予めキャリブレーションを行う必要があり、この事例でも事前に足首を指示に従って動かして、キャリブレーションを行います。一般のゲームインタフェースのモードもあり、個人的にはモード間でのハンデをプレイ状況に合わせて調整すると、継続的なトレーニングへのきっかけになるのではないかと思いました。リハビリにゲーム的要素を取り入れて「楽しく」継続する機会作りをするというのは、ゲームの他分野への応用として色々な可能性があると思います。研究者からだけでなく、業界のゲームプランナーからの提案も見てみたいですね。

・Vibraudio Pose: An Investigation of Non-Visual Feedback Roles for Body-Controlled Video Game
バーチャルリアリティ環境が人間の身体反応にどのように反映されるかということに関する研究です。モーションキャプチャスーツを着用した被験者にヘッドマウントディスプレイを装着してもらい、様々な環境を表示して、身体反応を測定しています。こうした身体反応リサーチは研究分野のほうが進んでいるようですね。現在のフィジカル系コントローラーはそれぞれ利点、欠点があり、人の動きとの反応に多少の遅延が発生します。ゲームデベロッパーはそれを色々工夫して感覚的に感じさせないよう工夫しているのが現状です。キネクト、モーションコントローラーなど、フィジカルコントロールがより一般的になっていく今後は、業界としてもこうした人とインタフェースの身体反応を研究する必要があるかもしれません。


本日の昼食はこんな感じです。近くのフードコートにて。GEORGE'S GREEK CAFE のGYRO。肉が螺旋状になっているからでしょうか??スパイシーな牛肉、バターライスにサラダが付いています。

●Exhibition
 

会場が昨年より小さくなっていますが。賑やかです。



今年はアバターの影響のためか、バーチャルカメラの展示が目につきました。左上からLightcraft社、Intense社、Optitrack社。Intense社では大型3Dモニタでリアルタイム立体視プレビューのデモを行っていました。


 
モーションキャプチャは全体的にブースが小さくなり、デモンストレーションしているところが減りました。Optitrackでは新たに発表された、バーチャルカメラとステージキャプチャの連携をデモしていました。


こちらはちょっと変わりダネのiPi SoftのPlaystation Eyeを使用したイメージベースキャプチャシステム。


イメージベースキャプチャでは先駆者のorganic motion。今年もデモンストレーションを行っています。

 
ハンドキャプチャ関連はCyber Gloveなど特に大きな変化無しです。

 
ハンドキャプチャといえば、こんなものがNVIDIAブースに展示されていました。デジタルパペットツール。個人的に欲しい。。。


これもNVIDIAブースで展示されていたもの。PCケースにキャリングハンドルと液晶パネルが付いています。電源がないと動かないモバイルPC。そのかわり強力なグラフィックボードを装着できます。これもほしい!!

 
CanonブースのヘッドマウントディスプレイとARマーカーを利用した博物展示のデモ。恐竜骨格をヘッドマウントディスプレイを見ると、生きた姿をCGで再現した画像が見られます。


デジタル一眼カメラを流用した簡易スキャナ。コンシューマ機器でHD対応品が導入しやすくなった事もあってか、こうした機材を流用した論文やベンチャー機器メーカーがちょこちょこ見られました。


LightWave10!!久々のブースデモンストレーションです。バーチャルカメラでインタラクティブにカメラを操作、ステレオ表示で確認するというデモを行っていました。


CINEMA4DのMAXONブースも。他はどこへ行ったんだよ??


と思っていたら、すぐ近くのおっきいブースで全部見られるのでした。。。ユーザー事例を行っているため、デモブースが人で一杯でした。

●LIVE RIALTIME DEMO
リアルタイムグラフィックスやコンシューマーゲームのデモンストレーションステージです。全てその場でデモします。ビデオムービーの上映は禁止。ビデオゲームのプレゼンテーションはプレゼンテーターが話しながらゲームをプレイします。グラフィッックがどうこうというより、話とプレイ進行のタイミングがきちんと合っているのがすごい。実験的なリアルタイムグラフィックのデモンストレーションやメガデモ系なものまで色々でした。


本日のディナーはAutodesukさん招待の日本のユーザーさん集まり会。サーモングリルとローストビーフを頂きながらあれこれお話(英語が疲れる。。。)Autodesk本社のセールス関係の方も参加されて、色々お話を聞きました。ミドルウェアの話がでたので、「日本のデベロッパーはミドルウェアに積極的じゃないけど、どう思う?」と逆に質問したら「不思議なんだよね〜それが」とのこと。そういった状況もあるので、こうした会にも参加されて意見交換をされるそうです。そいうった意味では日本のユーザーからどんどんフィードバックを返して行って、その結果も形としてみせて行く事で、良い強力関係を作って行く必要はあると思いました。英語そんなに出来ないので、すごい苦労するんですけどね。w