今日はPAPERのCHARACTER ANIMATIONセクションから始まりました。 CHArACTER ANIMATIONでも”Motion Synthsise”をキーワードにした内容がほとんどでした。
Rhythmic-Motion Synthesis Based on Motion-Beat Analysis
音楽のリズム(小節毎のタイミング)を基にモーションデータの規則性をサンプリングして、音楽と完全にシンクロするようにデータを編集する方法を紹介していました。音楽のビート毎にアニメーションデータを解析する部分は今までと少し異なったアプローチでは無いでしょうか。分割されたモーションのつなぎに関しても技術的な解決が紹介されていました。
Motion Synthesis from Annotations
モーションデータに対して「歩き」「走り」等の注訳を加えて、データベース化、さらにそれらをキーワードだけでモーションブレンディングを行って、モーション構築を行うという内容でした。こちらは前日にカナダのEAで西村氏より情報を頂いており概略は分かっていたのですが、紹介された画面ではきちんとしたビューワーレベルのもので稼働されている映像が紹介されており、実用的なレベルに届いているのではないかと思いました。今回のSIGGRAPHでは海外のゲーム開発の方といろいろとお話しする機会を多く持てたのですが、次のハードでは多くのデータを持つ事が可能になる事から、どこでもデーターベースに関する課題は重要視しているようです。
Layered Acting For Character Animation
よりインタラクティブに、だれでも簡単にモーション編集ができる環境を提供する事をテーマにしたもので、既に存在するモーションデータやモーションキャプチャデータを用意して、これらのデータとは別にレイヤーデータを持たせるシステムを構築していました。デバイスには光学モーションキャプチャシステム のマーカーを3軸状態にレイアウトしたステッキを持って、スクリーンに投影されたモーションプレビューを見ながらステッキを動かしたい方向に振る事でリアルタイムにモーションに編集を加えると行ったものです。レイヤーの考え方は大きな部分ではノンリニアアニメーションのデータの持ち方をほとんど同じようなもので、移動、回転を差分で持ち、オリジナルのデータはそのままの状態で編集を加えるといったものです。「より簡単に編集ができる環境」という課題に対して一番直感的なインターフェースとノンリニアアニメーションの考え方を組み合わせている部分が面白いと思いました。現場ではまだまだノンリニアアニメーションを本格的に使用する人が多くなく、そのほとんどが「分かりにくい」といった印象を持っているようなのですが、まさにその部分を簡単に説明されたようなプレゼンテーションでした。
Efficient Synthesis of Physically Valid Human Motion
ユーザーの入力を最小限に押さえて、アニメーションを作成するシステムの発表で、エルードアニメーションを手の位置を合わせるだけで他の部分をフィジカルな法則に従って構築するといった内容でした。歩きの自動作成プログラムなどは以前から行われていましたが、普通に歩いたり、動いたりといったループ的なものは過去にいろいろ発表されていますが、キャプチャのような”生っぽさ”は難しいのでしょうか、アニメーターとしてはどうしても堅い動きに見えてしまいます。ゲームのようなインタラクティブなもので制限の無い、自由なフィールをを動き回るといったものではこうした技術は必要になるでしょう。先ほども書きましたが、次期ハードでもし相当量のデータを扱うだけの許容要がサポートされた場合、全ての必要なアニメーションを作成するのが早いのか、またはこうしたプログラマブルな手法がまだまだ必要になるのか、今後の展開によっていろいろ大きく変わる部分が多くなるのではないかとこのセクション全体を通して感じました。
今日から機器展示会が始まりSIGGRAPHも賑わってきました。昨年の規模からは1.25 倍弱といったような規模です。取りあえず気になったものだけのレポートです。(^^;;まずは、PXEARのブースから。 MacRendermanの再来だぁ~、と喜んでいるのは私のようなMac&CGFanだけでしょうか。(笑)こじんまりしたブースの割には滞在時間が長かったです。お土産用にポスターをGETしました。
MotionAnalysis社のブース。こちらではマーカーを顔に貼付けてフェイシャルモーションキャプチャのデモを行っていました。
Ascentionのセンサー式モーションキャプチャ。自由に動き回れるほどハードは小型化しています。でも格闘で投げられモーションとかは壊れるでしょうね。・・・
Vaicomではちょっと変わったモーションキャプチャのデモンストレーションを行っていました。ラジコンカーにマーカーを付けて、シーンの中の車を動かすと行ったものですが、障害物にもマーカーを取り付けてレイアウトに使用していました。
3Dlabsのブースです。協賛のソフトウェアメーカーのHansOnが行われており、ここではHoudiniのチュートリアルが行われていました。
今回の機器展で個人的には一番面白かったものがこれです。NaturalMotion社のendorphin。モーションキャプチャデータをシーンに読み込んでダイナミックス情報を設定すると、爆発で吹き飛んだり、つまづいて転んだり、壁に激突したりといった物理的な反応を自動生成すると言うソフトウェアで、様々なフィジカルボディモーションを作成することが出来ます。これさえあれば、モーションキャプチャでやられモーションを取らなくて良くなるとか??
SOFTIMAGEのユーザーミーティングに参加しました。
場所は宿泊しているHortonPlazaなので、一度荷物をおろしてからゆっくりと会場に向かう事が出来たので楽でした。プログラム内容は大変充実しており、19:00からスタートして、終了が22:45です。(^^:ちょっと全部見るのは大変なボリュームなので、ゲーム関連と興味のあるセッションを見る事に。鬼武者3のプレゼンテーションが日本語で(英語の翻訳付きですね)で行われました。カプコンでは全体的にXSIを導入しているようですね。HalfLife2の事例もありましたが、こちらのプレゼンテーション映像はゲームデベロッパーズカンファレンスで発表された内容とほぼ同じでした。シェーダーのセッティング等もXSIでできるようにしたという話を聞いていたので、この辺りの開発環境の画面とか見たかったのですが。
毎度の事なのですが・・・狂ったようにみんな踊っています。 SESIの日本スタッフの渡辺さんに聞いた話ですが、SESIがパーティーを開催する噂を聞き付けて、スタッフシャツを着ていると、チケットは無いのか?とよく聞かれたそうです。一応宣伝にはなったのかな。(笑)