カンファレンス初日。まずは、バッチフォルダをピックアップ。出発の直前にパスは届いているが、領収書のみで、これを持参して会場でパスをピックアップしてくれという人もいた。参加人数規模的にSIGGRAPHのように会場でピックアップがデフォルトになることも近いかもしれない。
バッチフォルダをピックアップすると、フォルダと会場のハンドマップ、もうちょっと詳しいガイドブックといっぱいの広告が詰まった、GDC特製トートバックが渡される。で、中身を見てみると・・・
何故かピンポン玉と怪しげなパワードリンクが・・・パワードリンクは見た目、お口に合うかどうか気になったので、試試すのは帰国してからということに。(笑)
カンファレンス前半2日はTutorialで、今日はIndependent Game Summtを受講。TutorialのセッションではVisual Artsのカテゴリが少ない。
●ScatterShots of Play Potential of Ideie Games
Independent Gameの持つ可能性と評価、それに対する報酬などについて。スピーチがなんだか熱すぎて、スライドも早回しで話半分ついていくのがやっと。(泣)特にIndependentゲームのような新たな試みや新機軸といったことに対する評価というのが、本質的な部分を見てくれてないのでは?という見解がなかなか面白かった。例として塊魂があげられていたけど、う~ん、こちらでは、Independentなタイトルとして見られているんでしょうか?(笑)内容的には特にIndependentに特化した話というわけではなく、全てのゲームに当てはめることができる議論だったように思える。グラフィック技術とかプログラミング技術とか、そういったものとは切り離されて、ゲームの本質について議論しているところが面白かった。スライドに対して話が多すぎて、すべて聞き取れなかったのがちょっと残念。
●Unique Knobs for Indei Games
Independent Gameでは、ほかのタイトルにはないアイデアがキーになる場合が多く、こうしたアイデアにはどういったものがあるのか、アイデアを体系的に説明した30分ほどの短いセッション。こちらのセッションを受けていて、思わされることに、とにかくいろいろなことに関して、きちんと体系つけて、説明しているということがある。その体系付けと考え方にもさまざまあって、それを議論していることもある。ちょっと面白かったのが、ソフトをクリエイティブすることはデータを作る事ではない、というポイントでプロシージャルなデータ生成が取り上げられたり、光るアイデアにはユニークなルールが存在しているなど、手法を出発点としたところが印象的。ロコロコや塊魂なども事例として紹介されていたけど、個人的にはアイデアありきの出発点でなければ、こうしたタイトルは生まれないと思うところもあり、後付的な考え方じゃないかな、というところもあった。こうした、今まで自分が考えなかった見方ができるというのも、こうしたセッションのならでは。
●Postmortem: PIXEL JUNK Series
PLAYSTATION3でダウンロード販売で展開されている、QゲームスのPIXEL JUNKシリーズに関する事例。ちょっとした2Dゲームで、フルHD、60FPS、ダウンロード販売のみといったシリーズに一貫した特長と持っている。既にシリーズ展開として、いくつかのタイトルが発表されているが、5人以下のスタッフで大体6ヶ月ほどの開発期間でリリース展開する予定だとのこと。センションを聞いていて印象的だったのが、「どういったものを作りたいのか」というモチベーションと同じ位、「どういったスタイル、制作思考でタイトルを作り上げて行くか」という作り方のスタイルにもはっきりしたビジョンを持っているところ。ブレストを使ったアイデア出し、ちょっとしたアイデアをどういう風に膨らませて行くか、試作はどのように行って行くか、開発環境は同じゲームエンジンを使用する(開発にはGameMonkyを採用しているとのこと)、開発期間をはっきり決めて、不要に期間を延長したりしない、など、ゲーム開発では当たり前のように思われていて、さまざまな要因によって、実はきちんと行われていないことを実践している。フルHDで2Dゲームを展開する理由として、開発のコストやアイデアを具現化しやすいなどといったことのほかに、2DでフルHDはクオリティ的に十分であるが、「3Dの場合はテクスチャの解像度がまだ十分でないと感じるところがある」という見解が面白かった。このセッションではちょっとした光るアイデアを基にして少ないコスト、期間でゲームとして具現化するというIndependent Gameスタイルの開発ポイントが体系的に説明されているような印象だった。今回はカテゴリがビジネスだったので、別の機会にテクニカルな部分もちょっと聞いてみたいと思わされる内容。
全体的に特にIndependent Gameに限定した内容という印象はなかったと感じた。メジャーなゲームタイトルや大作趣向の大型プロジェクトなど、基礎的な部分でどういったスタイルのプロジェクトであれ、多かれ少なかれ当てはまるような内容だったといえる。ただ、現状のIndependent Gameの開発シーンでは特に取り上げられる内容が集まったといったことだったのかもしれない。
無事1日目が終了して、初めてのサンフランシスコな方もいらっしゃるということで、ケーブルカーに乗ってフィッシャーマンズワーフまで、夕食を食べに。夜のケーブルカーは寒いのだが、空いていて、すぐに乗車できるし、夜景がすばらしいので、防寒して行く価値はあり。
フィッシャーマンズワーフでは昨日に引き続きアメリカンなフードをいろいろオーダーして、最後は殺人的な大きさのデザートも頂いて1Kgは確実に肥えたように思える。帰国後に体重計に乗るのが今から怖い・・・