2日目LAに移動してCGスタジオ、ゲーム開発スタジオを見学します。昨晩の飛行機で移動してホテルに直行だったので、まだLAにいるという実感があまりありません。
午前中はWalt Disney ANIMATION STUDIOSへ。建物の外だけ撮影OKでした。ミッキーの帽子が目印と連絡があったのですが。。。フェンタジアのミッキーのデッカい帽子が建物の一部になっていて、すぐに分かりました。このあたり一帯にディズニーグループ関連の施設が集中しています。向かいはABCのオフィスビルです。ウオルト・ディズニーがアニメーション制作で巨額の収益を得て、この土地を購入したとの事です。それが日本で言うと昭和の始めの事だというから、アニメーションの歴史の深さを感じます。アニメーションスタジオがある建物は、当時ミッキーランドというテーマパークを作る構想があって、そのために建設された建物だったのが、構想がディズニーランドにまで膨らんで、建物だけが取り残されて残ったそうです。確かにスタジオオフィスとしては、吹き抜けがあったりと、内部の作りは随分と遊び心を感じる構造になっています。
スタジオ建物自体の収容は1000人ほど。多い時で800〜900名、少ない時で400〜500名と随分とレンジ幅があるそうです。日本と雇用形態が違うので、作品の本制作になると人材募集をかけて人を大量に集めて、制作が終わると人がいなくなるといった事が上記のレンジで起こるそうです。部屋は細かく分かれており、1部屋をシェアしている人、1人で使用している人、またはオープンなスペースでパーティションで区切っている人など様々でした。このあたりは過去に見学したスタジオと同様です。その他にドローイングやツール、パイプラインのトレーニングを行う専用トレーニングルームが完備されています。手描きアニメーションの大御所からトレーニングを受けるケースもあるようで、ここで働くことでのキャリアアップに加えて、スキルアップの可能性を感じさせる環境づくりが羨ましいです。デジタルツールのトレーニングルームは新しく入った人だけでなく、プロジェクトでパイプライン等を新たに構築した際に、その内容を説明、検証したりする場所としても活用されているそうです。
スタジオ内部は遊び心満点で自由な雰囲気がありますが、個々の仕事はデイリーで出来上がった映像の試写を行い、修正点を引き継ぎ映像を完成させて行くという地道な繰り返しを確実に行って行くという厳しさもあります。(ウチの場合だと厳しい面はレンジ幅が結構あるような。。。)「結構ざっくりしているよ」とおっしゃっていましたが、時間に対する個々の管理が無意下できっちりしているように感じました。
スタジオから周辺の施設も見学させていただきました。テレビでもよく出ている7人の小人が支えるビル。思っていたより遥かに大きい。。。小人じゃないです。「あの支えているのは小人じゃなくて社員なんだ!」というジョークがあるそうです。う〜ん。。。
昼食は施設内のカフェエリアで頂きました。コンビーフのキャベツ添え。これでだいたい日本で7、800円といったところでしょうか。メニューもピザ等アメリカンに充実しています。コンビーフは美味しかったです。
午後はゲーム開発スタジオのN社へ。(ヒミツなので内容もサラっとしてます。)AAAタイトルの開発体制としては人数が少ないです。これはビジュアルアセットの殆どをアウトソーシングしており、ゲームの根幹となるゲームシステム、シナリオ、アートワークのみを自社で受け持つという体制のためです。大量のアセットを扱う場合、アセットのリテイクの効率が良くないように思われたのですが、ゲームデザイン、アートワーク、シナリオの各側面から、どのようなユーザー体験を提供したいのか、事前に全て明確にするため、制作段階で大きなブレが発生する事が無いそうです。驚いたのがゲームデザイナーのスキルの高さです。プリミティブ構成で細かなディティールはないものの、配置やカメラレイアウト等、完成形がイメージできるレベルのものを作成しています。DCCツールも使いこなしていました。他にもいろいろ刺激的なお話を聞いて、視察時間はあっという間に終了してしまいました。少し知恵熱状態です。
その後LA空港へ移動して、いよいよサンフランシスコ入りです。登場まで時間があるのでビールを頂きながら、今日の視察についてメンバーとあれこれ談義です。この時間が何とも楽しいひとときです。(ビールも美味しくなります)
昨日同様に夜遅くにサンフランシスコに到着です。夕食は「サンフランシスコといえばTADステーキでしょう!!」ということで、夜遅くにでかい肉を喰らいに行きました。ここ3日くらい連続して肉を喰らっているような気が。。。