Houdini Indeiの内容が正式に発表されました。いったいどんな内容なのだろう?IndeiってことはMAYA LTのようなゲーム開発向けの低価格パッケージか?あるいはインディーゲーム開発向けのサブスクリプションか?など色々妄想していたのですが、具体的な内容が発表されたのは、FaceBookでアナウンスしていた週末より数日早い発表となりました。
Houdini Indie及びHoudini Engine Indieスタンドアロン版を用いて、Maya®やCinema4D、3DS Max®等の他のコンテンツ制作用アプリケーションや、Unity®、Unreal®等のゲームエディタにHoudiniデジタルアセットを読み込むことが可能です。HoudiniデジタルアセットはOrbolt Smart 3D Asset Storeからダウンロードするか、あるいはHoudini Indieで作成し、他のアーティストと共有することができます。
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ゲーム開発だけででなく映像制作にも対応したHoudini Engine込みのインディペンデント向けパッケージなのですね。Houdini Indeiを所有しているアーティストは各Houdini Engine向けにアセットをパブリッシュ、Houdini Engineを持っていないMAYAやCinema4DのユーザーはHoudini Enginのみのパッケージを導入することで、各アーティストの得意所を活用しながら協業する環境が構築できるというのは今までに無い新しいスタイルです。
今回の発表で個人的に思ったことですが、Houdini Engineによってプロシージャルに今までにない新たな展開が生まれるのではないかと期待しています。Houdini Engineは従来より小さな規模、例えばパラメータコントロールでデザインバリエーションをコントロールする戦闘機モデルのアセットをアセットストアで公開するというような環境を実現します。従来のエンジニア寄りのプロシージャル構築ではない、このようなアーティストに寄りの構築アプローチでは、アーティストはプロシージャル・ロジックに如何に表現の様式を組み込むかということに意識を集中して、プロシージャルの実装を自ら実現することが出来ます。また、いきなり街全体をプロシージャルでという高いハードルではなく、ドアのバリエーションのみプロシージャルで、といった低いハードルから既存の手法と組み合わせて実践できるというのも、これからプロシージャルスキルを身に付けようとスタートするアーティストにとっては入りやすいと思います。アセットストアの利用も大きな味方になるでしょう。
小さなレベルから自ら実践できる環境とプロシージャルロジックのアセット化と公開環境によって、アーティストにとってプロシージャルはより身近な存在となるでしょう。(もしかしたら意識もされないような存在かもしれません。)このBlogでも使用しているWordpressのテーマ(Blogのデザインテンプレート)をデザインしてユーザーに公開しているアーティストが多く存在するように、近い将来、様々なデザインコンセプトを基にプロシージャル・ロジックを組み込んだアセットを公開するCGアーティストが登場するかもしれません。