シーグラ日記2008 8月14日

●Exhibition
あっという間に機器展の最終日です。セッションが詰まっているスケジュールで、時間の合間、合間に細切れに見ました。ここ数年の傾向ですが、機器展の規模は小さくなりつつあります。機器展が元気だった頃は、ノベルティが色々配布されていて、お祭り的な雰囲気が楽しかったのですが、ここ数年はパワーダウン傾向にあります。逆にJobFairは賑やかです。機器展で少し気になったものは、時間ができたら追加UPしたいと思います。

●Future of Character Animation: From Stop Motion to Flash; From Keyframe to Puppetry, Industry Animators Discuss the Road Ahead
アニメーションフェスティバルらしいトークセッション。「アニメータの今後」というタイトルがついているので、北米の3Dアニメーターの現状を見ることが出来るかと思って参加しました。開場前に行列ができるほど盛況ぶり。もっとも、後半30分が質問コーナーに割り当てており、その頃になると人がまばらになっていましたが。セッションは、2Dアニメータ、パペットアニメータ、3Dアニメータ、Flashアニメータ、デジタルキャプチャパペットアニメータの6つシーンからアニメーターがパネリストとして参加。まずはそれぞれの現状を映像を交えながら説明されました。面白いと思ったのは、どの分野でも、多かれ少なかれデジタル技術を取り入れて表現を進化させているという点。例えば、パペットアニメーションの例として、ブルーバックで個々のパペット・アニメーションを行い、すべての要素をデジタル処理で組み合わせ、場合によってはデジタルエフェクトも使用している、というデジタル技術の好例が紹介されました。
モーションキャプチャに対する考え方が、想像していたよりは柔軟で、決して否定的な考え方ばかりではなかったというのが意外でした。「モーションキャプチャは悪魔のロトスコープマシンだ」と見られている、と記事で目にすることが何度かあったので、否定的な意見が多いと思っていたのですが、そういうわけではないようです。
デジタル・パペット・キャプチャのフィジカルな動きをリアルタイムにキャラクタに反映させるといった新たな技術の事例に見られるように、新しい技術を柔軟に取り入れる事で、今までに無い表現方法が確立する可能性もあると、アニメータは認識しており、可能性のあるものには積極的にチャレンジしている、という印象を受けました。
質問コーナーでは、「プロシージャルアニメーションに対してどう考えているか」とか、学生のリクルートに関して、「アニメータ専任の仕事は大手の傾向であって、小さなプロダクションはスペシャリストよりは何でもできるゼネラリストのスキルと求められる」など日本の現状にも当てはまる事も見受けられました。

●Production Studio Nights LucasFilm
スタジオの企画によるイベントです。今日はlucasFilmで、まだ公開されていない、スタウォーズシリーズの「クローン・ウォーズ」の先行上映です。トークセッションは早々に切り上げられ、まるまる1本の映画鑑賞。エンドクレジットとともに拍手がおこり、まさにお祭り、といった感じでした。今年から札新された、コンピュータアニメーションフェスティバルは、イベントからフィルムショー、トークやセッションと内容が充実しており、まさにアニメーターのお祭りといった感じです。これは来年以降も同じ内容でぜひとも開催してほしいところです。