TouchDesignerがSurfacePROで動作対象になったことは以前の投稿で紹介しました。これまでTouchDesignerの動作環境は独立したGUPカードが必須とされており、チップセットのみ搭載の軽くて持ち運びに便利なモバイルノートは動作対象外となっていました。DerivativeのBlogで紹介されている大掛かりなプロジェクションマッピングや複雑にハードが絡むインスタレーションではさすがに役不足ではありますが、ワークショップや勉強会、現場でのちょっとした修正やプロトタイピングなどの用途で軽くて持ち運びの便利なモバイルノートへの対応のリクエストはユーザーから多く寄せられていました。そして待望のモバイルノート(タブレット?)への対応となった訳ですが、どのくらいのパフォーマンスがあるのか気になるところです。
GLSLシェーダーのサンプルとしてcar paint shaderを読み込んでみました。気になるカクツキもなく3Dオブジェクトもシェーディングを掛けたままグリグリ動かす事ができます。このサンプル、以前MacbookPRO Early2008 や Mid20101モデルで試したときは相当カクカクの再生でしたが、それよりも滑らかなのは驚きました。チップセットでも予想以上にイケそうな。。。
動的なモデリングロジックを組んだものだとどうか?ということで、JackOlantern2010とPackFishを動かしてみました。こちらもフレーム落ちは感じられませんでした。テクスチャを多用したサンプルが無かったので、このあたりは機会を改めて検証したいと思います。
今回使用したSurfacePRO3はCore i5 8GBモデルですが、プロトタイピングには十分なパフォーマンスを持っていると感じました。大きな映像ファイルを複数同時並行で処理するといった大掛かりなものでない限り、ロジックの構築は問題ないでしょう。ただし現状、サイトでもレポートされていますが、幾つかのオペレータで動作しないこと、ストレージの違いによる挙動の相違の可能性はあるので、その点には注意は必要です。
SurfacePROへの対応の発表後、しばらくしてからIntel HD 4000, 4200, 4600, 5000 graphicsでの動作対応も追加されました。MacBook AirのBootcampでも正式に動作対応した事になります。入門用のマシン選択肢が増えるのは嬉しい事です。個人的には入門用としてMacBook Air 13インチモデルをおすすめします。ほぼマウスオペレーションとはいえ、きちんとしたキーボードが付いている方が良いですし、USBが2つあるのでデバイスを接続する場合にも不便する事はないでしょう。
SurfacePROは10点タッチパネルが付いているので、TouchDesignerでタッチパネルを活用したものを作りたいという場合は選択肢になります。自分がSurfacePROの活用方法で考えている事は、iPadでTouchOSCを使ったコントロールを丸ごとTouchDesignerのUIgで作成したインタフェースに置き換えることです。これはiPadのリモートアプリとは異なり、SurfacePRO内で様々な処理を行い、必要な情報をOSCなどで別のPCに送信するといった使い方が可能となり、処理負荷を分散できるのではないかと期待しています。